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SANCTUARY公式ブログ "Engineering&Passion"

ゼッケン39 最後の挑戦 (その12)

シリンダーヘッド、プラグホール中2気筒からの 圧縮リークが直せず

急遽、スペアで所有していたGPz1100のノーマルシリンダーヘッドを

引っ張り出して、バルブシートカットだけ施し 積載したZレーサーⅢ。

 

ノーマルヘッドであろうと 何であろうと、とにかく走らせない事には

始まらないから、選んでいられる余地はない。

 

 

やがて 数日後・・・

 

 

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9月11日、 早朝の筑波サーキット。

 

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前回のシェイクダウンが ほとんど走れなかっただけに、2度目となる

この日の走行だけは 外せない・・・

 

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予報は午後から悪くなると言っていたが、午前中は行けそうである。

 

あとはマシンだけだが・・・

 

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全くと言って良いほど 予定していたエンジンと異なるスペックに

いささか悔しい面持ちでいたが、初めて見る ZレーサーⅢの走りが

これから始まるのかと思うと、むしろ 気持ちは高揚していた。

 

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サンクチュアリー本店レ-シング 真サード世代・・・

 

彼らもこの日の走行を心待ちにして来ており、昨晩からの疲れが

溜まってはいるはずだが この後始まる一本目に向けて余念がない。

 

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そして、今日を一番 待ち望んでいた男・・・

 

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ライダー國川浩道の顔には 笑顔が見えた。

 

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これから取り組む課題の量に 臆する訳でもなく、先ずは走れる

事への喜び あふれんばかりにと、奔走たるフットワークである。

 

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國川浩道が信頼をよせる 江尻氏も加わり、ミーティング開始。

 

何の成果もなかった前回とは違って、今日は沢山の手ごたえが

得られるはずであるから、全員の胸に意気込みが在った・・・

 

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ZレーサーⅢ サスペンション担当、セイクレッド・グランドの

新保氏も登場・・・

 

自らの分野におけるセットアップで マシンの熟成を進めようと

モチベーションは高い。

 

この日は サンクチュアリーレッドイーグルの裕也が都合つかず

来れなかったが、一先ずこれにて 本日の役者はそろい踏みした。

 

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午前8時。

 

一本目の走行に向け、國川の集中力も高まり出す。

 

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コースコンディションは かろうじてドライと言った所だが、十分

走行ができる状態・・・

 

いよいよZレーサー3号機、これが 事実上のシェイクダウンだ!

 

 

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まだまだ序の口だから 当然アタックなど出来る段階ではないが

きれいに全気筒 燃焼してるエキゾーストノイズが聞こえて来る。

 

よしっ!           行けるっ!

 

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タイヤを温めながら 徐々にペースアップして行く3号機の走りが

ひとまず問題ない事を確認し 「まず ここまでは良し!」と、胸を

撫でおろす 真サード世代・・・

 

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國川浩道は 国際ライダーである。

 

Zレーサー3号機は、A16のオリジナルフレーム 1R9Sで

シャシー構成されたマシンであり、コース上での本格的な車体の

セットアップはこれが初の試みであって、セオリーがない・・・

 

セオリーがないと言う事は 全く白紙の車体であって、前例がない

所から 仕上げて行かねばならないと言う事・・・

 

すなわちこのプロセスは、A16と言うマシンを 国際ライダーが

初めて本格的にセットアップする 初の事例になった事でもあった。

 

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予想していたよりも しばらく周回を重ね、最初のピットイン。

 

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原則としてタイヤウォーマーを巻き、毎回必ずエアーをチェック。

 

ここまでは打合せ通りで 問題なしだが、マシンはと言うと・・・

 

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どうやら幾つか気になる点がある中で、まず最初に取り組むべき

課題を2つに絞り 改善して行くようである。

 

一つ目は何と言っても フューエルインジェクション燃調マップで

ここが目立った課題として 声が上がった・・・

 

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ピットでのマップ調整は キャブレターのそれとは全く異なるもの。

 

ここでいきなり問題となったのがPCの立ち上がり時間で、容量が

重いのか、予想以上のタイムロスが起こる。

 

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もう一つは最終減速比、ファイナルのセットだ。

 

コースのインフィールドにおいて各コーナー間を絶妙なエンジン

回転のまま繋いで行く事こそが タイム縮小要因のひとつである。

 

現状ではショートセット、すなわちすぐに吹け切ってしまうから

感覚的にシフトアップが一つ よけいに必要な状態であり、しかも

吹け切ってシフトアップした直後に すぐブレーキングとなるから

タイミングが合わないままにアプローチしている状況で、それも

かなり酷いレベルの状態であった。

 

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このファイナルのセットと インジェクション燃調マップ調整が

この後大きく ピットワークのタイムロスへと綱がって行くのだが 

シェイクダウン走行と言うのは むしろ、この様なものであると

クルー達を含め、國川浩道自身も 始めからわかり切っていた。

 

この日、残す走行枠は あと2本。

 

11月10日の決勝まで約2ヵ月しかない中、果たしてどこまで

詰める事ができるのか・・・

 

 

(その13)に続く

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