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Rumbling - NOBLESTスタッフのコラム

Vol.9 TASTE OF FREE-LANCE参戦記 2006 SPECIAL ROUND編

2006年8月31日

まだまだ残暑が厳しい今秋、9月18日(月曜日・敬老の日)に「TASTE OF FREE LANCE - SPECIAL ROUND」が筑波サーキットにて開催される事となりました。

私達TEAM「SANCTUARY with NITRO RACING」もおなじみのZレーサーを駆って、激化するハイパークラス「モンスターEVOLUTION」にエントリーします。今年3月の前回大会では、キャブレーション不調とエンジン経年劣化によるヘタリが原因でライダーの上田さんに苦しい戦いをさせてしまっただけに、今大会にかける私達メカニックスタッフの意気込みは相当なものがあります。


満足な結果を得られなかった前回大会
 
問題点を克服し新たな大会に臨む



■技術進歩著しいモンスターEVOLUTION

この2〜3年、モンスターEVOLUTIONクラスの上位マシンの平均ラップタイムは著しく上がりました。特にTOP3(ウチも含めて、ブルーサンダース、K'zファクトリー)の走りはすさまじく、一周を1分0秒台でLAPする瞬間もそう遠い日の事ではないでしょう。何と言ってもこの3台のZは練習走行時に同周回を走っているST-600クラスのレーシングマシン達をバンバン抜いて行ってしまうのですから、本当にハンパなレベルの走りではありません!
それぞれのチームが、これまで培ってきた多くの経験やノウハウに、更なる新技術や発想といった試みを加えて来ています。


1分0秒台の世界へ...
 
様々な新技術を試す



■レーシングフィールドで育んだモノ

雑誌等で各マシンのスペックが掲載されたりもしていますが、公表されているデータは、知られても特に問題無い、あたりさわりの無い所まで、と思っていただいて良いでしょう。そもそも1周を1分1秒台前半で走り抜けるZなんて、もう本当にバケモノ(モンスター)と化している訳で、一昔前だったら考えもつかないバリエーションに富んだ様々なチューニング手法や新対策処理法が無数に投入されています。スペックに関しては、みんな長い間、苦労して手に入れてきたデータやノウハウの結晶であるわけですから、やはり公表はしたくないものですよね。アマチュアレースとは言えハイレベルなレース活動を地道に続けてきたチューナー達の大切な財産であり、またストリートオンリーで活躍しておられるカスタム屋さん達と違った技術力をたくさん得る事ができた、言わばファクトリーのノウハウの要に値する物でしょうから、最重要扱いで箱にしまっておきたい気持ちもすごく良く解ります。

常に進化を続ける-D.O.B.A.R MONSTER-EVOLUTION- チューナーとライダーとの熱いコラボレーションが生み出す祭典...。「サーキット」という特別な環境の中でしか育む事が出来ない技巧が、そこには確実に存在します。

さて、前回大会での敗因が具体的に理解できている我がTEAMのリーダー笹賀範一は、毎日の忙しい業務の合間を見つけて、Zレーサーのエンジン及びキャブの改良に着手し始めました。

  「今のモンスターEVOLUTIONにおけるトップクラスのレベルは尋常じゃない。この高水準なレース展開の中で勝つ為に必要なのは、やたらと大馬力化した後軸出力ではなく、立ち上がりからの脱出速度と直線区間における加速力をファイナルに頼らず、一段階上乗せする事で得られるアベレージスピードだ。そしてプラクティスから決勝12LAPを全力で走りきっても壊れる事の無い高耐久性も持たせてやらなければ勝てない...。」

と、笹賀はライバルチームを気にかけつつ発言。それを横で聞いていた僕が思うに、「う〜ん、これってもの凄く大変な事ですよ!」と感じずにはいられません...。既に前大会でTOP3はみんな1秒台前半を叩き出す超ハイレベルな走りになっていたのに、更にずっと上を目指すなんて...。何としんどい事に挑戦しているのだろうと思ってしまいます。9月という気候から察するに、気温も路面温度も空冷チューニングエンジンにとって厳しい条件だろうし、これまでよりも更に加速性能を上げた上で高耐久性を追及していくなんて、もうカスタムショップレベルの仕事じゃないのでは?と、考えさせられてしまいます。ボア・アップしてハイカム組んで、ビックバルブ化にポート研磨、その他にも溶接クランクだ強化クラッチだと言って走らせていた頃がとても懐かしい日々の思い出になりつつあります。


空冷2バルブの限界に挑む
 
エンジン作業スペースは研究室の様相を呈する

エンジン作業を行うエリアは、半ば研究室と化す有様。トルク特性をコントロールしようとするなんて、空冷2バルブエンジンにそこまで望み、そこまでやりますか?我が事ながら少々呆れてしまいます。もっとも他のライバルチーム達も同様なわけですから特別な事ではないのですが...。高いハードルを設けてチャレンジし続ける事には、大いに意味がある事だと思いますので、僕も気後れせずに奮起しなければ!と気合を入れ直す今日この頃です。

ただ、全体を見ていて僅かに気掛かりなのは、新技術の試みは、その出来とは裏腹に失敗する確率も高くなってしまうわけです。短期間で新たな試みを成功させるにはよほどの情熱と執着心が必要になってきます。初めから失敗を恐れて無難な姿勢で取り組んでも今のモンスターEVOLUTIONでは決して勝つことはできないのですから、やるしかないのでしょう...。いずれにしてもT.O.Fのスペシャルラウンドは待ってくれません。他のライバルチーム達も毎日の仕事に追われている中でがんばっているのですから、条件は同じです。


雪辱を果たせるか
 
応援よろしくお願いします!


9月18日、TEAM「SANCTUARY with NITRO RACING」&上田隆仁、リベンジ成るか!?
みなさん、ゼッケン39の応援よろしくお願いします。


NOBLEST代表 中村博行