市場での数が激減し、値段の上昇に歯止めが掛からない空冷Z。中でもKZ1000MK-Ⅱは、最も入手が難しい 機種になってしまった。ベース車輌の高騰は価格に大きく影響を与える。これから購入する側にとっては死活問題な程、 事態は深刻化していると言えるだろう。

RCMクラフトマンシップには幾つかの形態があるが、このRCM－341は、 新規製作車輌としてサンクチュアリーのスタッフ主導の元に製作が進められていたもの。完成率80％前後の段階で、 現オーナーの目に留まり先行で売約。仕上げて行く中、オーナーからの要望で部分的にパーツ変更を施し、 アップグレードされたものである。RCMクラフトマンシップは その性質上、通常のオーダーメイド製作車よりも 低コスト化が実現できる。価格がそれ程大きく離れる訳ではないものの、ベース車がMK-Ⅱともなると話は違い、 その差はかなり大きい。

マシンの仕様に妥協を入れたくない気持ちは皆誰しもが同じであろうが、現実問題、壁は非常に 高い訳だから、コストパフォーマンスに優れたRCMクラフトマンシップは、非常に有効な手法だと言えるだろう。これが最後の バイク！・・と、決意したオーナーの気持ちに応えるべく、造り込まれ新生を果たした、RCM－341　KZ1000MK-Ⅱ。 あと何年、MK-ⅡベースのRCMを世に出せるのか 先が見えない状況だが、出来る限りコストパフォーマンスに優れた マシンを、一台でも多く造りたいと思う・・ そんな想いが込められた一台である。