枯渇し続ける空冷Ｚ。中でも筆頭で激減したＫＺ１０００ＭＫ‐Ⅱをベースに製作された このＲＣＭー３９８は、 元々はＲＣＭクラフトマンシップとして店頭に並んでいた一台である。マシンは極々最近完成し納車された ばかりであるが、シリアルナンバー自体は少し前の番号で、一年越しで仕様変更が施されたマシンである。

ＲＣＭクラフトマンシップはサンクチュアリースタッフ主導のもと製作されるマシンだが、とにかく価格を抑える 事を念頭に、なるべく高コスト化しない様配慮された車輌が多い。このＲＣＭ－３７８も正しくそんな仕様で、 スチール製マフラーや前後純正流用ホイール等、比較的リーズナブルなパーツを用いて仕上られていた。 パーツは後々容易に交換が可能だが、フレームやエンジンなどは後々容易にと言う訳にはいかない。

だが 基本的な重要部の完成度を高めて完成させてやれば、いつでも手軽にアップグレードだけを楽しめると言う、 考え方からである。それでもこのＲＣＭ－３７８のオーナーは、納車までに幾つかのアップグレードを施行。 マフラーやマスターシリンダーなど最初からハイレベルなパーツに、ある程度交換する事を選択をされた。 まずはここから。そしてこの先も自分仕様にするべく、オーナーとマシンとの付き合いは永く続いて行くと感じる 一台である。