枯渇が進み、中古車相場価格が軒並み上昇した空冷Z系車両。KZ1000MK‐Ⅱはそんな空冷Zの中でも 最も入手困難になった機種の一つである。オーナーは九州は長崎県在住の方で、前々からMK‐Ⅱ、それも ノーマルではなく動力性能を大幅に向上させた特別な車両をと計画していたが、空冷Zの枯渇が大きく進む 事であきらめかけていた最中、何とか実現できる内にと一念発起し、このRCM－469をオーダーメイドするに 至る。ベースとなったのはある程度製作が進んでいたRCMクラフトマンシップ車両で、フレーム加工と前後 足回りが暫定で取り付けられた段階からスタート。

そこからはオーナーリクエストが多数入り、最初に予定して いた仕様から大きく異なる変貌を遂げている。足回りは世界選手権で磨かれたトップメーカーの逸品のみに こだわり、吸排気系も最新スペックのものを採用。旧いバイクだからと言ういわゆる固定概念を捨て去り斬新な パーツ選択を組み合わせている。それらはある意味で高次元でのバランスを図る形となっており、結果的に ノーマルZの動性能と別モノの走破性を実現。

低速域では普通に扱いやすく、アベレージが上がって来れば 軽快なハンドリングと接地感高いグリップフィーリングで、スポーツバイクとしての資質を遺憾なく発揮できる 仕上がりになっている。半ばあきらめかけていたRCM MK-Ⅱを手にしたオーナー。それも運動性能面で 大きく向上果たしたマシンであるから、これから長きに渡りRCMライフを満喫頂けるであろう。