このRCM－509は神奈川県在住のオーナーが、大和市に在るサンクチュアリーヨコハマヤマト店を経由して サンクチュアリー本店にRCMの製作依頼をしており、オーナーは本店と直接連絡を取り合って各部の仕様を 相談しメニューを決定。完成後も本店で検査登録とロードテストまで行われヨコハマヤマト店へ搬入。その後 オーナーはヨコハマヤマト店で納車され、今後のアフターも同店がサポートして行くと言う流れとなっている。

マシンコンセプトは乗り易さ・快適さに重点を置いた18インチホイールシャシーであり、合わせてルックスも ノスタジックな雰囲気を残して製作されている。シルエットだけを見るならノーマルから大きくかけ離れた感が ない様に思えるが、足回りはマグネシウム鍛造ホイールを採用しブレーキ回りも一新された構成で現代の 水準を満たした仕様と言える。エンジンは耐久性を重視したライフパッケージだが、ナイトロレーシング製の 手曲げメガホンマフラーとミクニTMRキャブレターにASウオタニSP‐Ⅱの組み合わせで、ハイレンスポンス& トルクフルなパワーフィールを実現。エンジン特性はむしろノスタルジックなものとは言えないスペックである。

SCULPTURE製ステム&スイングアームでフィッティングした18インチシャシーにノーマルを上回るエンジン フィーリングが加わっているから、フレームもオリジナルフレーム補強STAGE‐Ⅱとリアサスレイダウン加工が 施されトータルバランスの纏まった完成度で仕上がっている。街乗りやツーリングがメインステージとは言え、 その気になればハイレベルなスポーツライディングを十分楽しめる仕様であると言う事である。近年空冷Z系 車両は世界的に枯渇し数の減少から入手が難しい状況となった。中でもこのKZ1000MK‐Ⅱは状態の悪い 個体でも高額で取り引きされるなど大変厳しい状況である。そんなMK‐Ⅱをベストコンディションで仕上げた RCM－509。気が向いた時に走りのステージを選ばず、気楽に長く付き合って行けるそんな1台である。