このRCM572 GPZ900R Ninjaのオーナーは大阪在住であり、既にRCM553 KZ1000MKーⅡを所有している オーナーである。オーナーとは1台目であるRCM553 KZ1000MK-Ⅱを納車後も定期的にメンテナンス依頼を頂いていて そんなメンテナンス後の何気ない会話の中からGPZ900R Ninjaを1台増車を検討中だとお話を頂いたのが 2台目RCM572 GPZ900R Ninja製作開始のきっかけであった。

車体セクションではGPZ900R Ninjaの対策が必要であるアッパーカウル取付けフレームボス側補強溶接を行い フレームはパウダーコートされ、アッパーカウルステーは曲がっている物が多い為、新品を採用。 ブレンボ製ブレーキ・OZホイール・OHLINS製サスペンションと最高峰の組合わせにて車体を製作した。 エンジンセクションはガンコート塗装＆エンジンフルオーバーホールを行い対策部品と呼ばれる部品を全て組込み、 New TYPE-R専用に生産されたDiNX製オーバーサイズのバルブガイドを使用しながら、随所に精密加工を 行い完成度の高いエンジンに仕上げた。

電装セクションではGPZ900Rの高年式車用に変更するのではなくより進化したカワサキ純正部品を流用し メインハーネス・イグニッションS/W・ジャンクションBOX・スターターリレーなどすべてが新品部品を採用している。 点火には信頼性の高いASウオタニを用いて適材適所な電装パーツを配備した。 アップグレードしたキャブレターはTMR-MJNを採用。RCM553 KZ1000MK-ⅡはTMRキャブレターなのでフィーリングの 違いを楽しむのもまた面白い。今回、SPORT Packege New TYPE-Rを製作する中での一番の拘りポイントは 使用する部品はオールブラック＆カラーリングはRCM553 KZ1000MK-Ⅱ の外装色であるキャンディーレッドと 同じ色を使用しRCM-572の外装を仕上げたことだ。

近年GPZ900R Ninjaは生産が終了して20年程が経過しておりメーカーの純正部品の生産終了パーツが目立ち修理や オーバーホール行う上で部品の入手が非常に厳しくなってきている。そんな中、RCM-572は今後のメンテナンスを 見据えてオーナーと打合せを行い、各所にオーナーの拘りが見えるそんな一台に仕上がった。是非、RCM553との違いを 確かめながら長く乗って頂きたいそんな車両である。