後続モデルのエンジンに換装する事、これがNinja フォーミュラーパッケージの定義の一つである。このRCM－423も エンジンをGPZ1100の物に換装しRCMとして製作された車輌である。ZRX1200エンジンを選択しなかった理由は 単にエンジン単体での姿形 好みの問題であって、特に深い意味はない。もちろん最初から6速ミッションを装備している など具体的なメリットはあったがそこが重要だった訳ではなく、あくまでエンジンの造形を優先した結果の選択である。

そんなGPZ1100エンジンはフルオーバーホールを施され、ヴォスナーピストンとヨシムラカムの採用で非常にパワフルな ものへと変貌。そのパワーを受け止めるシャシーも、もちろん相応しい仕様で仕上られている。フレームはストリートでは 固すぎとも思える程のステージⅢ補強を採用し、ナイトロレーシング製ダウンチューブを装備して、NinjaノーマルからGPZ 1100エンジンに換装する事で失う、シリンダーヘッドとメインフレームとの連結剛性をカバー。

また前後足回りにおいても 妥協を許さないメーカーを選択。オーナーのこのマシンに掛ける情熱を伺えるスペックである。全体的にブラックトーンで 纏め上げられたビジュアルもオーナーのイメージを具現化したもので、オーダーメイドの趣きを存分に堪能しながら製作 された一台であると言えるだろう。