サンクチュアリーは千葉県柏市の本店以外に、福島県いわき市・埼玉県三郷市・神奈川県大和市・愛知県春日井・ 滋賀県湖南市と5店舗存在する。どの店舗でもRCMは製作できるが、近年の旧車枯渇問題から空冷Z系ベース車の 相場価格が上がり、仕入れに関しては店舗によってバラつきが出ていると言うのが実情である。高額なベース車を 使えば自ずと総額は上がるから少しでも値段が安いに越した事はないが、今となっては安く仕入れる事は非常に難しく、 また探すための時間も掛かるなど条件は大変厳しい時代である。

そんな中、ヨコハマヤマト店にご相談されたオーナーは RCMを本店へとオーダーする。本店にストックしてある高額ではないベース車を用いて最初から本店で製作し、納車は ヨコハマヤマト店でと言う、最も効率の良いプランを選択された。基本的なマシンの仕様はヨコハマヤマトで行い、それを 基に本店が製作したこのRCM－492は、前後17インチホイールにセパレートハンドルと言うスポーツライディング志向の 仕様である。今やロードレースにおける絶対的なホイールとなったO・Zレーシング。そのアルミ鍛造GASS RS‐Aには 発色の明るいチタニウムを採用。ナイトロレーシング製チタンマフラーとのカラーとマッチングした車体下回りに、重厚な ダーク系キャンディパープルの外装カラーが組み合わさって、このRCM－492ならではの個性を放っている。

エンジンは定番であるNOBLEST Wossnerピストンを用いた仕様で、長期の使用でも耐久性に不安のないライフパッケージで 組み上げているが、TMR MJNキャブレターとASウオタニSP‐Ⅱの組み合わせ効果も手伝ってハイレスポンスかつ トルクフルなエンジン特性を実現している。このRCM－492は本店で製作されたマシンだが、今後のメンテナンスなど 全てヨコハマヤマトでのアフターフォローとなる。同じサンクチュアリーとは言え本店で製作された車両をヨコハマヤマトで 整備して貰う訳なのだがそこにネガティブな要素はない。店舗によってニュアンスの違いは多少はあれど、根本的に RCMに対しては基本的な知識とノウハウを共有しており、全くよく知らないバイクと対峙する訳ではない。むしろ熟知した マシンであるからアフターに関しては一切不安のない状況である。こんなプロセスから製作されたRCM－492。 マシンとお店、どちらもこれから長くお付き合いして頂きたいケースである。