サンクチュアリーのスタッフ主導にて製作されるRCMクラフトマンシップ車輌。完成後ショールーム展示され販売される 車輌なのだが、このRCM－443はデモ車両として製作され、RCMクラフトマンシップとして展示される予定の一台である。

通常RCMクラフトマンシップはコスト面を考慮する仕様車が多くを占めるが、このRCM－443はデモ車であるが故に 最初からアップグレード仕様にて製作。パーツチョイスからカラーリングに至るまで全てサンクチュアリー主導センスで 仕上げられている。

車体スペックは17インチホイールシャシーを基本にフレームを加工。シングルシートのブラケットは 手曲げしたジュラルミンリブ付き角パイプで単品製作され、インナーフェンダーやライセンスランプブラケット等、全てワンオフ による逸品である。エンジンはWossner社製ピストンを用いてオーバーサイズ化。さほど大きくない排気量であり、そこの 優位性はないものの、NITROレーシングEXとTMR‐MJNキャブレターのコンビにASウオタニSP‐Ⅱの組み合わせで、 実用域におけるトルクとパワーフィーリングは十分逞しいものに仕上がっている。

セパレートハンドルにシングルシートと 言う組み合わせはZレーサー1号機をモチーフにしたフォルムだが、ブラックを中心にしたカラーコーディネートは重厚感を 伴った存在感を醸し出す。ロードスポーツマシンとしての質を発展させつつも、空冷Z系ならではの貫録を有した個性的な RCMと言えるだろう。