10年前では考えられなかった空冷Z系車両の枯渇。世界的に数が足らず、優良な個体を見つけるのが厳しい 時代となった。このRCM－474のオーナーもそんな厳しい状況下の中、以前から手に入れたいと構想していた RCM Z1‐Rを実現させるべく、一念発起された方である。マシンの仕様はRCM十八番の17インチホイール シャシーで、ストリートでの使い勝手を考慮しステージⅡのフレーム補強をチョイス。

リアサスの作動性向上&ストローク確保を狙ったレイダウンを始め、23mmチェーンラインをオフセットさせたインライン処理など、所謂 17インチワイドタイヤ装着にあたって必要となる全ての加工を高い精度の仕上がりで完了させている。足回り パーツはおなじみ世界選手権3種神器 OHLINSサスペンション・O・Zレーシングホイール・Bremboブレーキ を採用。製品そのものの性能は世界一信頼できるメーカーアイテムで統一している。ポジションは街乗りから ツーリング、スポーツライディングまで幅広く対応できるもので、使い勝手に重点をおいたオーナーにあわせて アップハンドル仕様としている。

カスタムバイクである事がネガティブな要因になってはいけないから、誰が乗っても扱いやすく、かつスポーツライディングも楽しめると言う完成度の高さを目指して造られたマシンだ。 旧い年式の旧車だからと言って元気に走れない、よく壊れると言ったマイナス要因があるとオーナーの気持ちも 離れがちになるだろうから、トータルでよく出来ているカスタムマシンに仕上げる事は今や最も求められている 要素であると言えるだろう。一念発起され手に入れた愛機であるのだから尚更RCMではそこを重視している。 ビジュアル面はもちろん、色々な意味でオーナーリクエストに応えた一台である。