こんばんは。
あえなく毎日更新に挫折した、サンクチュアリー本店 中村です。
師走も近づく 今日この頃ですが、只今サンクチュアリー本店は
とんでもなく暴力的な量の仕事に 業務がパンクしておりまして
中村自らメカニックとして出陣する出番も多くなり、油にまみれ
ながら「やむなく犠牲にできるのが 唯一ブログ?」と言う・・・
言い訳を致します・・・ ( ̄▽ ̄;)
またいつもの更新ペースに戻る事、お許しを(苦笑)
東京都在住 D・I さんの RCM-442 Z‐1、大幅リメイク
(その6)です!
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コウガ店の6速クロスミッション&エヴォシステムを組み付けるに
あたり、腰下の組み立てに取り組んでいた佐々木でしたが、ここで
一部パーツが足りていない事に気が付き、一時作業中断・・・
パーツ入荷を待っている時間が惜しい! との事から、変則的ですが
急遽、腰上から組み始める作戦に切り替えました。
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ミッションを抜いた状態で 暫定ですが上下クランクケースを合わせ
NOBLESTが輸入取り扱いする イタリア流通ヴォスナーピストンを
組み付けます。
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先のレース、久々スーパーモンスターエヴォクラスへの復帰参戦で
よくわかったのですが、大型ピストンの首振りは深刻な問題であると
言う事・・・
シリンダークリアランスマージンを 広めに設定しなければならない
ものだと、殊更 首振りはあからさまに起こりますから、ヴォスナー
イタリア支社長オノスクーリ氏が 強い口調で警告していた言葉・・・
「スカートは ある程度の長さを必要とするのだ!」 を、今更ながら
しみじみ思い出します。
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このピストンの魅力は 最低限必要なスカート長を確保している事。
それでいながら 細部に工夫された軽量化を施し、耐久性を損なう事
なく、高回転までストレスなく回る設計になっている事・・・
大きく盛り上がったトップボリュームにより 容易に高圧縮な仕様に
出来る事など、沢山の思想が設計に反映されているんです。
初期出荷のモリブデンコートを剥すのは もったいないと思いつつも
おなじみ WPC処理を施して・・・
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更にシリンダーライナーには、パルホスM処理を施しています。
WPCもパルホスも、最近はこの表面処理をリクエストされて来る
方が随分と増えました・・・
低フリクション化による発熱対策は もちろん、金属摩耗の進行も
抑制できますから、同じ仕様でも耐久性が格段に違う・・・
エンジンを組んでしまうと、後から簡単に追加できる類のものでは
ないですから、オーバーホール時 一緒にと希望される方が多いのは
わかる気がします。
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このRCM-442 Z1は 最初の製作から時間は経っているものの
距離はまだそれほど刻まれておらず、タイミングパーツ系は状態が
良い事から再使用する事に・・・
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サンクチュアリーオリジナルの テンショナーアイドラーKITは
17丁ではなく、ノーマルのゴムローラーと同等直径の15丁を
用いたもので、カムを組み付ける際にカムチェ-ンに必要な弛みを
きちんと設けた構造にしてある、実は意外な優れもの・・・
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アイドラー本体の経年変化も極めて少なく また軽量である事から
カムチェーンに負担の少ない、隠れたヒット製品なんです ♪
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要となるシリンダーヘッドも 全て準備完了!
大丈夫・・・
このヘッドには、プラグ穴のダメダメヘリサートや クラックなど
一切ありませんから (^^;)
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バルブガイドは おなじみ、焼結合金製のオーバーサイズもので
入れ替えしました・・・
最初の製作時にも同じ作業を施しておりましたが、ポート研磨を
行う都合から 一度ガイドを抜く必要があり、一旦抜いたガイドは
基本そのまま再使用しないので 下穴を新たに弱オーバーサイズに
ホーニングで広げ 新しいガイドを製作して圧入したと言う訳です。
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PAMS製 ビッグバルブに合わせて 大型のシートリングに変更。
こう言った吸排気の充填効率を上げる手法は、高圧縮化や排気量の
アップに比べてエンジンに掛かる負担が少なく、熱損失でのロスも
比較的少ないですから お勧めのメニュー・・・
どの道 シートカット等は都度必要な作業ですから、一緒にやるのは
能率良いとも言えるでしょう (^^)/
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こだわりの ツインプラグ化。
何があろうと、このツインプラグだけは外せないメニュー・・・
ツインプラグって そんなに大切なの? と、思われてる皆さん。
ツインプラグこそが 何より一番大切です。
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動弁系はPAMS製バルブスプリングに、インナーシム専用純正
リテーナーの組み合わせ・・・
タペットは圧抜き穴を設けWPC処理した サンクチュアリー製で
徹底した軽量パッケージではないものの 使用するカムがST‐1で
ある事から 充分追従性に重点を置いた内容であると判断しました。
この後ヘッドに組み込んで、いよいよシリンダーに搭載します!
D・Iさ~んっ!
次回はエンジンだけでなく、お待ちかねの外装カラーリングを
ご披露しちゃおうかと思うので、楽しみにしてて下さいね~っ!
